前回に引き続きヒートマネジメントシステム/フレーバー/炭についてです。

 

③ヒートマネジメントシステム

 ヒートマネジメントシステム(以下:HMS)は文字通り、熱を管理するための道具で、用いると安定して煙を排出することができます。HMSは大きく分けて以下の3種類があります。

 

A)ロータス

 万能で使いやすいHMSになります。基本的にどんなボウルにも対応しています。上部の蓋を開け閉めすることで、温度調整をすることが可能です。蓋を開け閉めする加減によって火力を調節します。値段も安価であるため、自宅でシーシャをこれから始めてみようと考えている方にはおすすめです。

 

B)ターキッシュリッド

 安全性と安定感を兼ね備えたHMSになります。筒状になっており、これが風防のような役割を果たします。また、フレーバーと炭の距離を一定に保つことができるので、比較的安定した煙を出すことが可能です。ボウルによっては形が合わないものもあるため、購入の際は注意が必要です。熱効率が良く、一回の炭の使用量が少ないもの抑えたい方にはおすすめです。

 

C)アマボースト

 デザイン性の高いHMSになります。他のHMSとは異なり、薄い金属が材質に用いられています。そのため、底面がとても薄く、まるで炭の上で直置きしたかのような温度の上昇が見られます。一方で、ロータスなどのHMSと比較するとより繊細・丁寧な調節を必要とすることがあるので、注意が必要です。値段は安価であることから、シーシャの知識があり、温度を適切に調節できる方にはおすすめです。

 

④シーシャフレーバー

 刻んだタバコの葉に香料と糖蜜などを加えて半ペースト状になったものをフレーバーと呼び、シーシャの味を決めるものになります。 シーシャにはミント系、フルーツ系、ドリンク系、スイーツ系、フローラル系、ナッツ系、スパイス系など種類豊富なフレーバーがあります。価格は、フレーバー単体であれば数百円台から販売されています。多くのラインナップがあるため、自分好みの味を探してみてください。

 

⑤シーシャ炭

 シーシャのフレーバーを熱するためには炭の存在が不可欠です。ここでは有名な3種類の炭を紹介していきます。

 

A)イージーチャコール(クイックチャコール)

 粉末状の炭を練り固め、作られたイージーチャコールは、シーシャでの最大のストレスポイントである着火が非常に楽に済みます。ライターなどの火力で20〜30秒炙った後、数分放置状態にしておく事で、火が炭の全体を行き渡り、均等な火力で野外などでもシーシャが簡単に楽しめる事が特徴です。着火剤が内部に埋め込まれている為、点火時に匂う炭独特な匂いが少し難点ですが、他の炭と比べ、着火に必要な電子コンロなどが不要です。非常に簡単で使いやすい炭です。

 

B)ココナッツチャコール

 自宅でシーシャを楽しむ方々が多く使用する ココナツ炭は、その名の通りココナッツの殻から作られており、最大の特徴は、炭の匂いが少なく喉を傷つけにくい点です。

 また、800Wの電子コンロに置き約5分程度で焼き上がるため、着火剤やガスバーナーを使用する事なく、安全に焼くことができます。更に、形状が四角でできており、吸い続け鎮火してきた炭は散らばる事なく、綺麗にまとまる為、使用後の処理も簡単です。

 

C)オガ炭

 数十キロ単位での購入しかできないオガ炭は、低コストで済む為、価格を気にされる方にとってはおすすめの炭です。外国産・国産と分かれますが、外国産はロットの問題により、脆く、割れやすかったりする事もあるので、国産を選ぶ方が良いでしょう。

  難点としては、一本一本が長い為、コンパクトサイズになる様ペンチなどで切る作業が必要で時間と手間がかかります。

また、シーシャ専用の炭ではなく、バーベキューなどでの使用炭としても使われる事から、焼く際に多少の炭独特の匂いがします。

  オガ炭は熱量の強弱が難しい為、頻繁に温度調整を行い感覚を掴むまでに時間がかかりますが、かなりのコストを抑える事ができます。

 

3:自宅で吸う際の注意点

 ここまでは、自宅シーシャに必要な道具について紹介しましたが最後に、実際に自宅で吸う際の注意点を伝えていきます。注意点は主に4つです。

 

A)炭の着火方法に気をつける

 ガスバーナーなどを使用すると、引火の恐れがあるため、コンロなどで安全に着火しましょう。

 

B)密閉された部屋では吸わず、定期的に換気を行う

 シーシャの煙には、ニコチンが含まれています。そのため所謂ヤニクラや一酸化炭素中毒を防ぐ意味でも換気は必須です。

 

C)使用後の炭はきちんと消火する

 使用後の炭も、引火を防ぐためにしっかりと火種が消えたことを確認してから捨ててください。

 

D)火災報知器が鳴らないように

 製品によってはシーシャの煙で火災報知器が作動する可能性があるため、ビニール袋を被せるなどの対策が必要です。

 

4:終わりに

 いかがでしたか。シーシャを自宅で吸うためには多くの道具が必要であることがわかりましたね。大変である一方、自分好みのシーシャをゼロから作るという行為は、お店では実現できないことです。機会があれば是非、みなさんも挑戦してみてください。

 

注:アラビアンマーケットで販売しているハリルマムーンのシーシャにはヒートマネージメントシステム、フレーバー、炭は付属しておりません。